顕微鏡治療で見つかるもう一つの根管①
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歯は、部位によって解剖学的特徴が決まっており、それぞれ歯根(歯の根っこ)の数や根管(神経の入っている管)の数が違います。
例えば、下顎第一小臼歯(下顎の前から4番目の歯)は最近の論文データによると約75%が1根管、約25%が2根管と言われております。(つまり4本に1本は2根管が存在)
しかし、通常の肉眼レベルの治療では2根管目はあまり見つからないため、ほとんどのケースで1根管として治療されてしまうことが多いようです。
最新の顕微鏡根管治療では、確実に2根管目を発見し治療することができます。
⇩治療前のレントゲン写真
レントゲン上では根管が一本に見えます。しかし、顕微鏡下で治療を進めていくともう一本の根管も発見し、2根管を拡大しました。
⇩顕微鏡下の画像
このような場合、肉眼では発見が難しいためもう一つの根管は見落とされたまま根の治療が終了してしまいます。
その場合、違和感が消えなかったり、後々、痛みが出たり、根っこの先に膿が溜まる、など予後が非常に悪くなります。
②へつづく
Dr.大口